花になれたら/ The Youth Who Wanted to Become a Flower

2023/02/12

Fine-point pen and copic markers on paper

コンセプトは「花になりたかった青年」


花になることができればどれだけ美しく、それでいて一瞬にして生涯を終えられるのだろうかとこの青年は考えてしまう。哀しさだったり希望を感じたいけど感じられないといった顔、表情を描きたかった。でも表に(顔、表情に)そういった感情が読み取れてしまうぐらいに、その青年にはさまざまな葛藤や苦しさ、生きづらさがあったのではないかと思考を巡らせることができるような絵として、背景にウネウネしてる不穏なもので表現。また背景の緑色模様は、植物とかのDNAを表現したかった。


花になりたいと思うがあまり目から植物の根が飛び出してきてしまった。でもそれは涙の代わりとしてだった。泣けば泣くほど強く根が張って存在し続け、自分を蝕んでしまう。だから泣くことをやめた。だから感情としての「悲しみ」は消えてしまった。でも表情から「哀しみ」を皮肉にも読み取れてしまうのはどうしてだろうか。


髪の毛は睡蓮の花から着想を得ていて、花言葉は「信仰」「清純な心」「信頼」「甘美」「優しさ」

そして額にある花はユリで花言葉は「純粋」「無垢」「威厳」でピンク色だと「虚栄心」になる。綺麗な心を持ちながらどこか自分に、若しくは他人に虚栄心を持ち合わせている。だからこそ花になってしまいたい、いやなりたいと願う。


でも花にはなれない。人間として生きなきゃいけない。だから少しでも元気が出るように向日葵の柄がある衣服を身につけている。(身につけているということは自分がそうなりたいと思う心の表れ?)でも一つだけ違う色(ここでは枯れている表現)にしたのは元気になれと、頑張ってねと、ある種自分のことを肯定してもらえていたとしても根本的な解決にはならない、それすらも嫌になってしまうことだってある、ということを表したかったのかもしれない。


向日葵の花言葉は「憧れ」「情熱」「あなただけを見つめる」基本的にはポジティブで元気になるイメー ジだったので加えた。