Dream

「夢は感情の表れである」

ふとそんな思いが頭に浮かんできて、寝る時に見る方の「夢」をテーマにした作品を作ろうと思った。

そもそもこう思い立った前日に久しぶりに夢を見ていたのだが、現実世界では見ないように、気づかないようにしていた自分の気持ち、そして心の奥底にしまい込んでいた「感情」が、夢の中で一旦呼び起こされたような感覚と実感があった。

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私たち人間が普段なんの気兼ねもなく考えていること、何が好きで何が嫌いで、何をしている時が楽しくて悲しいのか、怒りを覚えるのか。そういった心情の揺れ動き、振れ幅が大きければ大きいほど感情にも多大なる影響を与えている。

心の線の細さ、繊細さは生まれ持ったものであり変えることはできないと思うが、それがあることによって人間としての魅力が垣間見えるような気がしている。

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そして大抵の物事の判別や良し悪しは、その人自身が歩んできた人生を元にした主観でしかなく、人と人が対峙した時にその主観がぶつかり合うことで新しい思考が生まれるきっかけをもたらしてくれる。

それでこそ人間としての面白みがあるし、そこに感情がついて回る。どんなにそこに蓋をしていようともかならずどこかにその感情が滲み出てくる先を比喩として夢に表現を落とし込んだ。